フライス加工の入門講座:工具選定と加工精度を高める秘訣

フライス加工の基本と求められる性能

フライス加工は、切削工具が回転し、工作物が直線的に動くことで材料を削り取る加工方法です。切削工具は円周上に複数の刃を持ち、これを「多刃工具」と呼びます。フライス加工では、回転する刃が次々と材料に食い込み、材料の不要な部分を削り取ります。刃が工作物に衝突する瞬間には大きな衝撃が発生するため、フライス工具には強靭性(粘り強さ)が求められます。この強靭性により、工具が断続的に生じる衝撃に耐えられるようになります。

さらに、フライス加工では切削工具が回転するため、刃が材料に接触している時間(接触時間)と非接触の時間が交互に繰り返されます。接触時間では刃が金属の変形とともに高温になりますが、非接触時間には空気により冷却されます。もし切削油剤を供給している場合には、油冷や水冷による冷却が行われます。このように、短時間で急激な加熱と冷却が繰り返されるため、フライス工具には温度差に強い耐熱衝撃性が必要です。温度差による加熱・冷却の繰り返しで、刃に熱亀裂(サーマルクラック)と呼ばれる損傷が発生するリスクがあるため、これを防ぐ性能が求められます。

広い平面を削るための正面フライスの特徴と選定

広い平面を削りたい場合に使用されるのが「正面フライス(フェイスミル)」です。正面フライスは、広い面を効率よく加工するために、外径の大きいボディに多数の刃を均等に配置した構造を持ちます。生産現場では、正面フライスを「フルバック」と呼ぶこともあります。これは、日本の切削工具メーカーが「フルバック」という商品名で正面フライスを発売し、広く普及したことに由来します。

正面フライスの外径が大きいほど、また刃数が増えるほど、1回転で削る量が増え、加工効率が向上します。たとえば、円周上に6枚の刃を持つ正面フライスでは、1刃が削る量を1とした場合、1回転で6の量を削ることが可能になります。しかし、ボディの外径が大きくなると重量が増すため、大きなパワーを持つフライス盤が必要になります。小型のフライス盤に大きな正面フライスを取り付けることは不可能であり、また大型のフライス盤に小型の正面フライスを取り付けることは無駄です。これを考慮して、工作機械に適したサイズの切削工具を選ぶことが、効率的な加工のカギとなります。

刃数が増えると、刃と刃の間隔が狭くなり、切りくずが詰まりやすくなる場合があります。刃と刃の間のスペースは「チップポケット」と呼ばれ、切りくずの排出能力に大きく影響します。チップポケットが狭いと切りくずが詰まりやすくなり、加工の安定性が低下するリスクがあります。

正面フライスの設計と加工に影響を与える角度の管理

正面フライスには、切削性能に影響を与えるいくつかの角度があります。例えば、正面フライスを横から見たときのチップの挿入角は「アキシャルレーキ」、裏から見たときの角度は「ラジアルレーキ」と呼ばれます。これらの角度は、切れ味や切りくずの流れに影響を与えるため、適切な設定が重要です。また、刃が材料に食い込む角度を「アプローチ角(またはコーナ角)」と呼び、その余角を「切込み角」といいます。アプローチ角は、フライスを押し上げる力(背分力)に影響し、切削の安定性に直結します。

正面フライスの使用時の注意点

正面フライスを使って平滑な面を加工するには、刃の突き出し高さを揃えることが重要です。刃の突き出し高さが均一でない場合、刃の凸凹が材料表面に転写され、平滑な仕上げが難しくなります。すべての刃の高さを0.2mm以内に揃えることが理想とされていますが、刃数が増えると調整の手間も増加します。さらに、正面フライスが材料を削る際には微小な振動が発生し、振動によっても材料表面に凹凸が生じます。刃の突き出し高さのバラつきと振動が相殺されることで、0.2mm以内であれば十分な精度を得られるとされています。

また、刃が材料に食い込む瞬間の角度(エンゲージ角)も重要です。エンゲージ角が大きいと、刃が材料を削り始める量が薄くなり、材料の表面を滑る「上滑り」という現象が起こりやすくなります。上滑りが生じると、摩擦熱が発生して刃が早く摩耗してしまう原因になります。一方で、エンゲージ角が小さいと刃がしっかりと材料に食い込み、上滑りを防いで良好な切削が可能になります。これにより、刃の異常摩耗も抑制できます。

正面フライスの選定と運用のポイント

フライス加工では、切削工具の特性を理解し、加工に適した工具を選ぶことが大切です。正面フライスは特に広い平面を効率的に削るために設計されていますが、使用するフライス盤の能力に応じた適切なサイズを選び、刃数やエンゲージ角の管理を行うことで、より高い加工精度を得ることができます。切削条件を整え、適切な工具の管理をすることで、品質の高い加工が可能になり、工具の寿命も延ばすことができるでしょう。

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